タコヤキで水を売る・・・カ?

 

 先だって新聞見たらな。水っぽいハムが増えてるんだそうだ。そうだ。読んだ者もいるな。

ハムを作るには、肉に対して、香料やいろんな薬品を加えて、ある程度の水分も必要なんだろうが、この、水分を必要以上に入れて目方を増やしてしまう。

仮に1パーセント余計な水を入れたとしよう。その為に、ハムの重さが0.3パーセント重くなるとする。売り上げは、単純に考えて百億円が百億三千万円になる。水が三千万円になる。お水サマサマだ。(笑声)

悪いバーやキャバレーでは、お客がヘベレケに酔っぱらっちゃうと、酒だか水だか分からなくなっちゃう。だから、酒だと言って水を飲ませ、金をがっぽり取るので水商売って言う。(笑声)

ハムの会社も、悪いバーやキャバレーみたいに水を売って儲けてるとは知らなかった。

 

 所で、何でこんな話を始めたのかって言うとな。先日、冷凍食品のタコヤキを買って来て作ったんだ。

スーパーで売ってる冷凍食品やレトルト物は、値段には関係なく、うまい物もあれば、こんな物なんて食えるかなんてのもある。

そこで問題のタコヤキなる物。値段はどっちかと言えば高い方、メーカーも名が通ってると言う物。調理法に二つあり一つは電子レンジ、もう一つはフライパン。

まず、電子レンジで作ってみた。書いてある通りに作ったのだが、全然ゆるくて、旨くない。

そこで次には、フライパンでやって見た。今度はもっと悪い。試しに一つ食べたら、中のタコが冷たい。海から取れたてで、新鮮なのか。(笑声) ひっくり返しして焼いたりしたけれど、皮はいいとして、中がゆるいのは前と同じ。

 

 何でこんなに酷いのか、それとも、本物のタコヤキってのはこんな物なのかと、不思議に思ってたら分かった。つまり、水分を増やしちゃったんだな。水増しってわけだ。

そうなると、内容量500グラムなんて書いてあるのが、全然空々しく感じられるな。メーカーはそんなに酷い所じゃないんだから、下請けがよくなかったのかも知れない。

何? 先生はタコヤキファンかって? (笑声) 別にファンと言ったもんじゃない。少しばかり、一人で生活したんで、コンビニ弁当ばかりじゃ飽きちゃうから試しに買って来たんだ。

奥さんに逃げられたんじゃねえ。(笑声) 期待した奴いたろうが、がっかりさせて、悪かったな。(笑声)

 

<脱線千一夜 第129話>


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