美女とオ○○とシモ○タ

 

 みんなとはいささか世代が違うけれど、吉永小百合って女優が居る。知ってた者、大勢居たな。

さて、この吉永小百合が結婚して、少し経ってから、これも有名だがみんなとは世代が違う小説家の石坂洋次郎と対談したことがある。

石坂洋次郎は学校を舞台にした青春小説「若い人」「青い山脈」「山の彼方に」等有名で、先生なんかも中学生の頃、夢中で読んだ覚えがある。

彼の作品は屡々映画化されて、イントロがジングルベルに似てる「青い山脈」の主題歌なんかはよく知られてんな。そうだ

♪チャンチャンチャン チャンチャンチャン♪

ここまでは両方とも同じ。(笑声)ここからは違う。

♪チャンチャンチャーンカチャン♪

てえのはジングルベル

♪チャラララランランラン♪

とくるのが「青い山脈」の主題歌で、作詞西条八十作曲服部良一と大物コンビ、恐らく日本で一番有名な歌謡曲だろう。

所でこの石坂洋次郎が、天下の美女と言われた吉永小百合と対談してる時に、聞いたことがふるってるんだ。

「小百合さん。結婚してからもう大分経つから、ご主人のおなら、聞いたことがあるでしょう」(笑声)

これに対して吉永小百合は、なんて答えたと思うかね。恐らく誰も当てられないだろうよ。

その時に《天下の美女》の答えは「いいえ、主人のは聞いたことはありません。私のを主人に聞かせてしまったことはありますけれど」(笑声)

本当だか嘘だか分からないが、先生の読んだ本じゃ、石坂洋次郎はこのように、天下の美女の吉永小百合さえも、自分のムードに引き込んで、愉快な話をさせられる人だとあった。褒めすぎだがな。

 

 でも、とにかく石坂洋次郎の小説の中には、いわゆるシモネタと言う大小便放屁が多い。(笑声)

もちろんそう言ったもので読者をくすぐる意図がミエミエの三文小説もあるが、石坂洋次郎の場合は文章が優れてるせいか、イヤミにならないのは良い。

 

 所で以前に林間学校に行った時に、バスの中である生徒に言われたことがある。

先生、ナンでここは変な名前の町なのって。

別に何でもないじゃないかって言ったら、だって「シモネタ」なんて汚いじゃないって言うんだ。

そうだ。今誰か言ったな。その通り、ネギやコンニャクで有名な「下仁田(シモニタ)」町を聞き違えたんだ。(笑声)

「ニ」と「ネ」の一字違いで「大小便放屁」町になっちゃう。(笑声)

 

<脱線千一夜 第141話>


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