金日成と宮沢元総理

 

 金日成と言う男は、朝鮮、中国東北部、シベリヤと転々としていたので朝鮮語、中国語、ロシヤ語に堪能だったそうだ。

だから、北朝鮮の親分になってから、ロシヤ人と交渉するのに、当然、ロシヤ語で直接話をすると思うがそれが大違い。必ず通訳を付けて話をしていたそうだ。

これについちゃ、金日成の叔父さんが彼に言ったらしい。

「お前、ロシヤ語話せるのに何で通訳なんか付けるんだ」ってな。

そうしたら彼の返事がこうだったと言うことだ。

「叔父さん。相手の言ってることなんか分かるけれど、通訳がそれを翻訳してる間に、どんな返事を言おうか、考える時間が取れますよ」

成る程、圧倒的なソ連軍をバックに、北朝鮮を乗っ取ってしまった男だけ有って、実に頭がいい。

 

 これに比べると、以前に日本の首相をやっていた宮沢さんは、なんと間抜けだったらしい。

とにかく宮沢さんは、政治家の中で一番英語が出来るそうだ。だから外国の政治家と話をする時に、通訳抜きでどんどん話が出きる。これが良いようで良くなかった。

お互いが対等な立場なら、それがいいんだが、相手がアメリカ。むこうじゃ日本のことを、植民地並みにしか考えてない。だから、下っ端の役人迄が、宮沢さんを捕まえて怒鳴りつけたりしたそうだ。

 

 これは宮沢さんの失敗だな。全然英語なんか知らない振りをしていれば、こいつは英語が分からないんだから安全だと、宮沢さんの前で内輪の内緒話するだろうから、敵の手の内がよく分かる。(笑声)

都合の悪いこと言われたら、通訳が間違えたことにして、とんちんかんな返事をする。(笑声)

そうすりゃ、有る程度は向こうをこっちの土俵に引っ張り込むことが出来ただろうが、残念だったな。

まあ、いい家のボンボン育ちと、半分山賊のような抗日ゲリラとは、人間の出来が違う。北朝鮮なんかからは学ぶ物は無いような気がするかも知れないが、かけひきのコツはむこうがはるか上だ。

 

  崩壊寸前国家だなんて甘く見ない方がいい。まあ、いやしくも独立国だからなあ。え? 美人の産地?(笑声)

 つまらない事言うもんじゃないよ。今の一言でおしまいだ。

 お前、卒業するまで、この学校じゃ、もてっこないよ。(笑声)

 

 <脱線千一夜 第171話>


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